!!主要諸元の決定1 機体設計をするにあたり,まず性能や安定性と強い関係のある主要諸元を決定します.その際既存の機体を参考にして決定すれば大きな失敗はありません. !参考機体の諸元 小型の電動ラジコン機の諸元を参考にします(下図). {{ref_image 172.jpg}} '''ラジコン機大(右),小(左)''' 両者とも飛行速度が5m/s前後の小型ラジコン飛行機で,安定性と操縦性のバランスが取れた飛ばしやすい機体です. '''参考機体諸元''' ,,質量[kg],主翼面積[m^2],主翼スパン[m],上反角[deg],平均空力翼弦[m],水平尾翼面積[m^2],垂直尾翼面積[m^2],主翼前縁から後方へ測った重心位置[m],重心と水平尾翼空力中心間距離[m],重心と垂直尾翼空力中心間距離[m],水平尾翼容積比,垂直尾翼容積比 ,ラジコン機大,0.133,0.0572,0.62,5,0.1,0.012,0.0047,0.02,0.26,0.26,0.55,0.035 ,ラジコン機小,0.018,0.0216,0.36,6,0.061,0.0064,0.0022,0.02,0.175,0.175,0.85,0.050 !諸元の決定 下図のように平板の矩形翼を採用する.各翼のサイズ,重心位置などと運動特性の関係を調べ,適切な値を決定する.この設計例では'''計算の簡単さを優先し,大胆な近似を施した計算を行う.''' {{ref_image 機体.png}} '''機体概略''' // // // まず変数の定義と基本的なパラメータと空力特性の計算を行う. // *機体質量 {{ref_image m.png}} // *空気密度 {{ref_image rho.png}} // *主翼面積 {{ref_image S.png}} // *水平尾翼面積 {{ref_image St.png}} // *垂直尾翼面積 {{ref_image Sf.png}} // *主翼アスペクト比 {{ref_image A.png}} // *水平尾翼アスペクト比 {{ref_image At.png}} // *垂直尾翼アスペクト比 {{ref_image Af.png}} // *平板翼の二次元翼揚力傾斜 {{ref_image a0.png}} // *主翼揚力傾斜 {{ref_image aw.png}} // *水平尾翼揚力傾斜 {{ref_image aat.png}} // *垂直尾翼揚力傾斜 {{ref_image aaf.png}} // *水平直線飛行で釣り合っているときの速度 {{ref_image U0.png}} // *釣り合い時の胴体の迎角 {{ref_image alB0.png}} // 主翼,水平尾翼の胴体に対する取り付け角は0である. *この釣り合い状態での全機揚力係数 {{ref_image CL0.png}} // *釣り合い状態での全機抵抗係数は,誘導抵抗のみを考慮し {{ref_image CD0.png}} // *飛行機効率 {{ref_image e.png}} // である.また各翼の空力中心は前縁から1/4弦長の位置にある. *水平尾翼容積比 {{ref_image VH.png}} // *重心が主翼空力中心と一致したときの水平尾翼容積比 {{ref_image VHd.png}} // *垂直尾翼容積比 {{ref_image VV.png}} // !縦運動の安定微係数 水平直線飛行を釣り合い状態とし,安定軸を考える.したがって {{ref_image trim.png}} // である. 簡単のため {{ref_image apr.png}} とする.有次元安定微係数と無次元安定微係数の関係を以下に示す. // ---- '''有次元安定微係数と無次元安定微係数(縦運動)''' {{ref_image ndim_dim.png}} ---- 無次元安定微係数の推算式を示す. '''無次元安定微係数(縦運動)''' {{ref_image ndimlong.png}} 機体諸元から有次元安定微係数を求め,機体特性を評価することで設計を修正する. ---- [[UAVの作り方へ戻る|HowtoMakeUAV]]