固定翼型MAV
砂田研究室と共同で,スパン60cm,質量270gの固定翼型MAV(UAV)を開発しました.自律飛行できる固定翼型MAV(UAV)として日本では最小・最軽量,世界的にも最小・最軽量級です.
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Conceptual Design
開発機体の特徴を踏まえて,大雑把なサイジング,機体形状の決定,ミッション・プロファイルの設定を行いました."LOITER"に特徴を持った機体を開発します.
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Mission profile
初期設計図面
詳細設計,製作
動力系を決定します.
バッテリ・モータ
制御系(マイコン,センサ,サーボモータ)を構成します.
制御系構成
構造部材,製作方法を決定します.
使用部材
モデル化
機体の,縦方向,横・方向の運動を定式化します.そして運動方程式の各パラメータを,風洞試験,飛行試験を行うことで同定します.以下に縦方向の線形化運動方程式を示します.横・方向運動も同様にモデル化します.
縦方向運動方程式
風洞試験風景
空力特性一例
性能評価
空力データ,モータ出力,バッテリ容量などから,飛行時間,飛行速度などの性能評価を行います.また線形化された運動方程式から,運動特性を見積もり評価します.
制御系設計,製作
μ設計法を用いて,縦運動,横・方向運動を安定化する飛行制御系を設計しました.以下に横・方向運動の制御系ブロック線図を示します.操縦の容易さを考えて,操縦者の入力に対する機体応答を,2次系の応答にマッチングさせるよう定式化しています.またさまざまな不確かさや外乱の影響を補償する制御系になっています.縦方向もほぼ同様な制御系を設計しました.
横・方向制御系ブロック線図
安定化制御系飛行試験
μ設計法で設計した縦方向,横・方向の飛行制御系を実装した飛行試験を実施しました.屋外で平均約2m/sの背風のもと水平直線飛行させました.常に風外乱が加わっているものの安定して飛行することを確認しました.この時操縦者は操縦していません.
閉ループ飛行試験結果(外乱下での水平直線飛行,操縦なし)
飛行制御用マイコンに記録された飛行履歴をパソコンに取り込んでいるところ
その他にもいくつかの飛行試験を行い,安定性が高く操縦しやすい機体であることを確認しました.この制御系をインナーループとして,航法・誘導系を構成します.
航法・誘導系設計,製作
GPS,気圧高度計,磁気方位センサ,3軸角速度計,3軸加速度計を搭載した機体を製作し,航法・誘導系の実験を行っています.本研究グループで開発した小型汎用制御基盤MAVC1を使っています.
搭載機器概略
飛行試験
指示した複数のウェイポイントを通過し,自動で着陸する実験を行っています.
北海道大樹町多目的航空公園での飛行試験
フライトテスト動画1(11.4MB):PV.wmv(6)
フライトテスト動画2(13.4MB):flight_test.mp4(7)
フライトテスト飛行履歴
2.4GHz無線モデムを利用してアップ/ダウン・リンクを確立し,各種実験を行っています.
アップ・リンク,ダウン・リンク