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2015-7-12

2015年7月12日

熟練者と源流釣りに行きました.釣り始めるまで険しい山を3時間歩いて,源流を5時間釣りながら登って,帰りにも3時間歩きました.


最初は川を下に見ながら歩きます.


クマの糞.


事前に見た地形図には1km近く続くすごいゴルジュ(川の両岸が切り立ったがけの場所)帯があってどのように通過するか心配だったのですが,大きく高巻きました.ゴルジュはまだスノーブリッジに覆われていました.とても怖くてスノーブリッジの上は歩けません.熟練者はこの川を遡行したことがあるようで,ゴルジュは泳ぎとへつり(壁に取り付いて横に移動すること)で通過したそうです.


高巻きの途中にいくつかのガレ場を通過します.熟練者がピッケルで丁寧にステップを刻んでくれたのでかなり楽に通過できました.疲れきった帰りにはより一層ありがたみが増しました.


この一帯は舞茸の産地です.舞茸やその他のキノコのなる木を教えてくれました.これはミズナラ.


途中の谷の渡渉地点です.水の中をよく探せばしっかりした足場があって安全に渡れます.


ここから川に降下します.


釣り始め.


ポンポンと魚が毛ばりに飛びついてきます.


これは血を吸わないようです.


でかいですね.


これもでかい.ここはいるだろうという場所に毛バリを流すと大きなイワナが水中からぬっとあらわれて毛ばりを咥える様子が良く見えます.いるべき場所にイワナがいる素晴らしい川で,楽しくて仕方がないです.


休憩中.


この日もキャッチアンドリリースのポリシーを再定義しました.熟練者の間ではカッターナイフが流行っていて,多くの人が四足の解体や魚の腹を裂くのにも使っていますが,味気ないのでナイフを使います.


これは熊が餌を食べた跡.熊の痕跡はかなりあります.


一番最後の場所で釣れた大きなイワナ.丁度一尺ありました.尺イワナです.本州で釣ったイワナのサイズを更新しました.これ以外に40cmほどのイワナもかかったのですが糸を切られてしまいました.この川をパラダイス認定します.秋に一泊でイワナ釣り&舞茸採りに来ましょうと熟練者にお願いしました.晩御飯はイワナの燻製とキノコ汁の予定です.


釣り終えた場所からがけを登りました.事前に見た地形図では等高線の幅が広くなっていたので崖の上にはきれいな草原が広がっていると予想したのですが,背丈以上の草が生い茂っていました.熊の通り道や熊が餌を食べた跡がたくさんありました.


15mほど先の木が大きく揺れました.目の前は背丈以上の草なので良くは見えないのですがもしやと思って「おーい,おいおい」とアピールすると,一呼吸おいて尾根方向に上っていく大きなクマの後ろ姿が見えました.もちろん熊の写真は撮れず.その少し前に,犬かネコのような鳴き声が聞こえて怪しいと思っていたのですがそれは熊でした.人間の気配がしたので遊んでいる子熊を呼び寄せる声とのことでした.立ち止まらずにそのまま進んで子連れの親熊と遭遇しなくて良かったです.周りの熟練者が熊に遭遇した話を聞きますが,いずれも熊の方から去って行ったとのことです.山の中で熊に追われて崖を駆け下りてくる人を見た熟練者もいますが,それはおそらく熊と出会ってパニックになって逃げてしまったのでしょう.逃げると追ってくるようです.注意深く行動して,音を出して熊にこちらの存在に気づいてもらうようにすれば安全というのが今のところの結論です.鈴やナタなどの道具は標準装備です.熟練者に聞くと,今回の最適な行動は木が揺れた時点で音を立てずにそっと後戻りをすることとのことでした.今回経験したので次回はもっと冷静に対処できるでしょう.


往路で見つけていた山菜を帰りに熟練者が採りました.雪渓が解けた跡を探せばよいようです.少し大きく育ちすぎたウドもありましたが今回は大きなアマドコロです.


いつも行く寿司屋に行ってイワナを唐揚げにしてもらいました.とても美味.


アマドコロは軽く茹でてくれました.そのままでもマヨネーズをつけてもおいしいです.あえてたとえるなら,すごく甘くて柔らかいアスパラガスです.分けてもらった分は今回はてんぷらではなく茹でてみます.