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APEN4の変更点

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!!主要諸元の決定3(Scilabを使った機体ダイナミクスの計算1)
!機体ダイナミクスの計算
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主要な機体パラメータを与えると,ここまでに述べた推算式に従い
+安定微係数
+線形化運動方程式のA行列
+運動の固有値,固有ベクトル
などを計算するScilabのプログラムを以下に示す(UAVdyna1-0.sce).

{{ref UAVdyna1-0.sce}}

このプログラムをダウンロードしScilabで実行すると,安定微係数と運動のA行列,そしてその固有値・固有ベクトルが計算できる.
13行〜54行で機体のパラメータを設定している.これらの値を変更してプログラムを実行すると機体諸元と運動の関係がわかる.
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!縦運動について
現在の設定値では縦運動において長周期モードがわずかに不安定である.これは長周期モードの減衰を与える微係数Xuの絶対値が小さすぎるためで,機体の抵抗を誘導抵抗のみで評価したことによる.実際には有害抵抗も働き長周期モードは安定になると予想される.
*水平尾翼を小さくする(bt,ctを小さくする:22,24行)
*重心を後方に移動する(hを大きくする:32行)
と短周期モードが不安定になることが確認できる.

実行結果でElongが縦の固有値を対角に並べたもので,負の実部をもつ共役な固有値(短周期モード)と,正の実部をもつ共役な固有値(長周期モード)が確認できる.Vlongはそれぞれの固有値に対応した固有ベクトルを横に並べたものである.長周期モードではuの運動が卓越していることがわかる.



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!横・方向運動について
現在の設定値では横・方向運動は安定である.
*垂直尾翼を大きくする(bf,cfを大きくする:27,29行)
*上反角を小さくする(Gamを小さくする:43行)
とスパイラルモードが不安定になることが確認できる.

実行結果でElatが横・方向の固有値を対角に並べたもので,負の実部をもつ共役な固有値(ダッチロールモード)と,絶対値の大きな負の実数の固有値(ロールモード),絶対値の小さな負の実数の固有値(スパイラルモード)が確認できる.Vlatはそれぞれの固有値に対応した固有ベクトルを横に並べたものである.
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'''参考'''
以下のページの記述に従ったプログラムになっている.
[[状態方程式について|SE]]
[[運動のモードについて|MODE]]
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!Scilabについて
ここで用いたScilabは簡単に数値計算を行うことができるオープンプラットフォームのフリーウェアである.行列の計算,ダイナミクスの数値シミュレーション,制御系の設計などを非常に簡単に行うことがでる.

+[Scilabの日本語ホームページ|http://www.scilab.org/ja/]から,"scilab-4.1.2.exe"をダウンロードしインストールする(2008/8現在ver. 4.1.2).
+このページから"UAVdyna1-0.sce"をダウンロードし適当なフォルダに保存する.
+Scilab-4.1.2を立ち上げる.
+[File]-[Exec...]でダウンロードした"UAVdyna1-0.sce"を指定し実行する.
{{ref_image scilab.png}}
'''Scilab実行画面'''
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[[UAVの作り方へ戻る|HowtoMakeUAV]]